2021年1月14日木曜日

WE401Aと25C5 (1)


大きな動機があったわけでもなく、気軽な気持ちで手を出したら以外と良い結果がでた。事の始まりは、以下のシャーシが見つかったこと。なんかオシャレなシャーシで、使わないまま30年以上も経っていた。


今どきは、売られていない濃いブルーとアイボリーのツートンカラー。コの字型の板金が2枚咬み合わさるようになっていて、底板の方が少し厚い。とはいえ、30年も経っているので、表面にサビが出ている。これは塗装をやり直さなくてはならないかも知れない。と、当初は考えたのだが、なんと洗ってみたらサビではなくて単なるカビだった。


真空管は、別のアンプで使っている6AQ5といっしょに、まとめて落札した中に含まれていた25C5。この真空管はトランスレス用に作られたヒーターが25Vのもので、黄色いラベルがカワイらしい。戦後ラジオやテレビ用に大量に製造されたというのだが、今は逆に探してもなかなか手に入らない。というわけで、せっかくなのでアンプに仕立ててみたくなった。写真の12本全部で3000円は安いが、使わなければ面倒なゴミになる。


ヒーターの規格が同じ0.3Aの真空管を使えば、抵抗を間に挟んで、直接100VACで、ヒーターを点灯できるということに気がついたので挑戦することにした。WE401Aという真空管はヒーターが0.15Aなので並列にすれば、0.3Aになる。以下がその回路。ヒーター以外の部分をメタルクラッド抵抗で埋めようという魂胆だが、中途半端な値ばかりだ。


これが、そのWE401Aという真空管。あまり使われている事例が見当たらない、使いづらい真空管である。プレート電圧が、Max90V。グリッドバイアスが4.3V。



以下が、最初に考えた回路。まったくなんのひねりの無い2段増幅回路。初段が五極管接続なのに、出力段は三極管接続。


ヒーター廻り、メタルクラッド抵抗(セメント抵抗)の組み方とかかなりな難題がある。
ノートの日付は、2020年の5月5日。


どうやって狭いシャーシに詰め込むか、いろいろ紙面で試行錯誤。 


穴あけ用のテンプレートを、インクジェットで半透明のタックシールに印刷して、実物の上に貼る。


こんな感じ。


部品を取り付けはじめたのだが、チョークコイルがうまく入らないので、90°回転させることに。いったんフレームを外して、ネジを止めるペグを追加。


抵抗とコンデンサー類の配線作業直前の写真。やっとここまできた。



残念ながら、配線終了した完成写真が残っていない。問題はメタルクラッド抵抗が思いっきり発熱。卵焼きが作れるほどではないが、とても使う気にならないほどの高熱。そこで25C5を、ヒーター50Vの50C5に変更してメタルクラッド抵抗を外そうと計画。50C5を探したのだが、見つからないので、兄弟の50B5を購入。

以下の写真はその交換時に撮影したメタルクラッド抵抗ユニット。背後にあるのが50B5、25C5とほとんど同じ規格だが、ヒーターだけが50V仕様。


ヒーター廻りの配線を改修して、電源ONにするも、音は出ないし、しばらくして塗料の燃えるような臭い!!。なんとカソード・バイアス抵抗が焦げていました。上が焦げた抵抗。下がまともなもの。なんと25C5と50B5のピンアサインが同じでは無かったという、、それでカソードに高圧がかかりってしまった。


50B5に変更するに伴って、WE401Aのヒーター用に、6.3Vの小型のヒータートランスを追加搭載(左下の45度曲がった茶色いトランス)。さらに出力トランスをKlangFilmというシーメンスから分社した映画用の機材を製造していた会社のものに変更。そのためにメインの電源トランスがシャーシに入らなくなる。まあ、100V直接でも使える構成だけど、実際にはアイソレーショントランスを外部に置くという構成に変更。これはこれで動きます。


しかし、アイソレーション・トランスの扱いが面倒なので、あまり使う気になれずに、その後はしばらく、そのまま放置されることになりました。

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ここから半年ほど経った2021年1月、突如思いついて電源をスイッチング電源に改造することに、。








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