2023年4月24日月曜日

リプルフィルターの設計方法


リプルフィルターの設計方法

+B電源由来のハムは、きちっとリプルフィルターの計算がしてあれば、チョークを入れなくても、出力で1mV以下にすることは可能である。

1)整流直後のリプルがどれぐらいあるのか、まず知る必要がある。ぺるけさんの以下のページに、ぺるけさん独自の計算用のグラフがある。「整流直後の残留リプルは、「負荷抵抗(RL)」と「平滑コンデンサ容量」とでほとんど決定されてしまう、」とあって、必要な値は、RL=(取り出す電圧/電流)と整流直後に使うコンデンサー容量である。整流直後のコンデンサーの値の大きさが非常に重要になるが、整流管を使った場合にはそれぞれの整流管によって限界値があるので注意する。

ぺるけさんのページ

でも実際には、電源回路部分を仮組みしてみて計測するのが筋。


2)元々のリプルの量が判ったら、そこからどれぐらいの割合を下げればよいか計算して目標値を決める。メインアンプで1mV前後まで落とせれば、効率高い100dB並のスピーカーでもハムはほとんど聴こえなくなる。


3)その目標値に向かって、RCフィルター(あるいはチョークを入れてRLCフィルター)の値を計算する。両波・全波整流は100Hz、半波整流なら50Hz時の減衰量を求める。フィルター1段では届かない場合は、2段設けて掛け算する。


・設計があっていてもうまくいかないのは、実装が間違っているからだろう。回路のどこかに浮いている部分があるとか、アースラインがループを形成していないかよく見る。

・特に両波整流用トランスの中央端子の扱いが問題になることがある。ここはシャーシにすぐに落とさないで、信号回路のアースラインかできるだけ離すように工夫する。

・忘れがちなのは、ヒーターラインのアース。AC点火の場合には、素直な50Hzのハム。初段のハムが増幅されている場合がある。

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