同じ型番で、同じ規格の真空管でもメーカーによって、やはり音が違う。
バイアスポイントもプレート電圧も同じに出ても、やはり音が違う。
「違わない」と言っている人もいるが、やってみると、やはり音が違う。
使われている金属の材質で、電気的な規格が同じでも出てくる音に違いがでるらしい。製品の質を検討する段階で、出てくる音を気にする人がひとりいるかいないかの違いなんじゃないだろうか。回路的に高い負帰還をかけてゆくとこうした違いは聴き取りにくくなっていく。その違いがわからないのなら、真空管アンプなんか作っている必要はないんじゃないかな。
写真は、171Aとか、71Aと呼ばれる直熱管。1925年発売で、本来はバッテリー駆動用だった。探したら8本ほど買ってあった。ほとんど全部が、RCA,Cunninghamだったけど、一本だけVolutronという銘柄だった。ゲッターの色がRCAと違う。たぶんマグネシウム。実際に使ってみるとこの真空管では何か物足りない。
2A3のアンプを作っている時も、回路の検討をずっとHaltronの2A3でやっていて、どこまで行ってもなんか物足りなかった。ふと思ってRCAの2A3にしてみたら、全然違う音がする。「こりゃいったいどうなっているんだ。」と思ったものだ。
WE407Aを使ったプッシュプルアンプを作った時も、当初は、RCAとTungsolで組み立て作業をやっていた。仕上がったあたりで、Western Electric製に交換したら、もうRCAもTungsolも不用品となってしまった。
音が違うわけについては、憶測する以外にないので、考えることはやめにするが、やっぱり違うのである。
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